サニーとルージュはアイドルを目指しているルージュの姪っ子のスカーレットを連れて音楽事務所に来ていた。もちろんアイドルになるためのレッスンである。
「それでは時間が来ましたらお迎えください。」
スカーレットを預けた二人は事務所を出た。
それからしばらくしてサニー達はマイケルの家でくつろいでいると呼び鈴がなった。
マイケルが出るとそこには血相を変えたスカーレットがいたのだった。
スカーレットは事務所での出来事をサニーに打ち明けた。
「レッスンが始まって何やるのだろうと思ったら制服みたいなのに着替えさせられてそれから下着が見える角度で撮られたり肌を触られたりしたの。」
話を聞いたサニーとルージュはスカーレットをマイケル・フローラ夫妻に託すと事務所に向かって走り出した。しかしそんな二人の前に二人の男女が立ちはだかった。
「スカーレットを探しに来た。」
「どこにいるの?」
二人は事務所の従業員だが、サニーとルージュは怒り心頭だ。
「話は全て聞いたわ!」
「あの子がどんな想いで逃げてきたかわかってんの!?」
「中の様子見させてもらうわよ!!」
サニーとルージュは事務所に乗り込んだ。
事務所に入り、レッスン場となってる部屋に入るとそこには想像を絶する光景が広がっていた。
そこには未成年の少女達が女子学生の制服のような衣装を着て下着が見えるアングルで写真を撮られており、その中には10歳未満の少女までいた。しかもカメラマンや職員の男達が少女に強引なスキンシップを図ったりキスを迫ったりスカートの中に手を入れて下着に素手で触れたりという有様であった。
二人はカメラマンや職員を殴り飛ばすと少女達を外へ避難させた。職員の男達とカメラマンは一斉にサニーとルージュに襲いかかるが、返り討ちにあい一瞬で倒された。
男達を倒し、ほっとする二人だが、そんな彼女達の前に社長と名乗る男が現れた。二人は男の姿を見て驚いた。
「格闘試合の時のマース・コミー?」
「お前らはあの時の・・・」
社長と名乗る男はマース・コミーだった。コミーは目的を口にしたのだった。
「この前の試合で負けたからその腹いせに会社作ってAV撮って売りさばいてんだよ。そのついでに嫌がらせもして彼女達の嫌がり様を楽しんでんだ。ま、用済みになったら殺処分でもしとこうかなって思ってたとこだ!フハハハハハ・・・ぐはぁっ!!」
コミーは二人に殴り飛ばされた。
その後も二人は攻撃を仕掛けようとするが、コミーはパワーアップしており、試合の時以上に素早い観察力に押されてしまう。
そして
「纏めて死ねえええええええええっ!!!」
コミーは二人をエレベーターに向けて蹴り飛ばした。二人はエレベーターの箱の中に飛ばされるが、外の方が戦いやすいと考えたのか1階のボタンを押した。
エレベーターは1階に向けて下降するが、二人に逃げられたコミーは階段で先回りをして待ち構えた。二人を乗せたエレベーターが1階に到着して扉が開くとコミーはエネルギー弾で奇襲をかけるもエネルギー波で返り討ちにされ、外へ吹き飛ばされた。
二人はコミーを追って外に出ると再び戦いが始まった。
二人は気功波で攻撃をするが、コミーはほとんどダメージを受けずニヤつくと光線で二人を串刺しにした。
串刺しにされた二人は全身から血を流してその場に倒れた。
「終わりだ。」
コミーが二人に止めを刺そうとした時だった。
ドガッ
コミーは紺色のセーラー服を着た猫耳少女に阻まれた。二人はその姿を見てすぐに思い出した。
「ドレッシー?」
「そうよ。元彼に復讐しに来たの。」
元彼という言葉に驚く二人にドレッシーは事の経緯を説明した。
「こいつは私のいいところを全く見ずに悪いところばかり見てダメ出しばっかするから嫌気がさして別れたの。そしたらこのざまになってたからこれ以上悪くなる前に息の根を止めに来たってことなのよ。」
ドレッシーが加わり、再び戦いが始まった。
「ふんっ、一人増えたぐらいで勝てるわけないだろ!」
コミーはいきがるが、3人の連携攻撃で少しずつ追い詰めてゆく。追い込まれたコミーは分身体を作り出し、サニー達を囲った。それでもめげずに囲んできたコミーを一斉攻撃してダメージを負わせた。
コミーがダメージを受けた隙にドレッシーは光の玉を投げつけた。玉は細い棒に変化してコミーを拘束する。
「今よ!」
ドレッシーの合図で二人は揃ってエネルギー波を放ち、コミーに直撃した。コミーはその場に倒れ、そのまま動かなくなった。
戦いが終わってから少しして3人は街を歩いていた。
「そういや語尾に"ニャ"がつかなくなったね。」
「あれは試合の時のキャラ作りだったの。普通に出るのもつまらなかったからひとひねり加えてみたかったのよ。」
どうやらドレッシーのキャラはキャラ作りの一環だったようだ。
終わり